2024年8月15日。本来なら、この日は東京にいるはずでした。
前日に金沢で開いた緊急会議の結果、台風の関東上陸を避けて西へ逃げることになった、その翌日の話です。
台風襲来で緊急会議!だったら贅沢な旅にしてしまおう
予定を変更せざるを得ない状況に、マスコットたちも含めて緊急会議を開催しました。
「どうせ変更するなら、贅沢な旅にしてしまおう!」
そう決断した瞬間から、旅のテンションが一気に上がりました。台風も悪いことばかりじゃない、と思えた瞬間です(笑)。
初めてのグランクラス。ただし22分、しかも「飲料軽食なし」
緊急会議の結論その①はグランクラスの予約でした。新幹線のグリーン車よりさらに上の、最上級クラスです。
意気込んで予約したのですが、実際に乗ってみると、想像とはだいぶ違いました。
今回の乗車データ 北陸新幹線はくたか560号 金沢10:58 → 富山11:20(22分) 座席:12号車 5番B席・5番C席 グランクラス(飲料軽食なし) ※2024年8月時点
まず、22分です。 席に落ち着いて、シートの座り心地を確かめて、写真を撮っていたら、もう富山でした。


そして予約時の表示にあったとおり、この列車のグランクラスは「飲料軽食なし」。アテンダントの乗務もなく、ドリンクもスイーツも一切ありません。座席だけのグランクラスです。
シート自体は確かに別格でした。革張りの電動リクライニングは深く倒れ、座席の間隔も広く、車内は驚くほど静かです。乗客も数えるほどしかいませんでした。
ただ、よく紹介されている「アテンダントのサービス」「ドリンクにデザート」といった部分は、このときは何ひとつ体験できていません。
グランクラスを予約するときの注意 グランクラスには「飲料・軽食あり」と「シートのみ(飲料軽食なし)」の設定があり、列車によって異なります。 私たちが乗ったはくたか560号は「飲料軽食なし」でした。 予約画面には設備の表示が出るので、サービス込みを期待している場合は、そこを必ず確認してください。 同じ「グランクラス」でも中身が変わります。
正直に言えば、少し拍子抜けしました。ただ、このときの心残りが翌年きちんと回収されることになります(後述)。


さらに特急ひだもグリーン車を予約!二段構えの贅沢旅
緊急会議の結論その②は特急ひだのグリーン車の予約です。富山から高山を経て名古屋方面へ向かう特急で、こちらも乗客がほとんどいない状況でゆったり過ごせました。
車窓に広がる夏の岐阜の景色を眺めながら、しっとりとした移動時間。台風への不安がどこかへ消えていくようでした。
特急ひだはJR東海が運行する名古屋〜飛騨高山・富山を結ぶ特急列車です。
まさかの岐阜駅で運転見合わせ!名鉄で名古屋へ
ところが岐阜駅に差し掛かったところで、特急ひだが停止しました。台風の影響で運転見合わせです。
名古屋駅まであと少しというところで足止め。やむなく岐阜駅から名鉄に乗り換えて名古屋駅へ向かうことになりました。
思わぬ名鉄乗車という、ボーナスステージが追加されました(笑)。
名鉄(名古屋鉄道)は愛知・岐阜を結ぶ私鉄です。名鉄岐阜駅から名鉄名古屋駅までは特急で約30分。JRが止まったときの代替ルートとして覚えておくと役に立ちます。
思わぬ展開!グリーン車代金が返金されてきた
「岐阜駅までとはいえ、グリーン車を満喫できたし仕方ないか」と思っていたところ——
なんと名古屋駅まで到達できなかったため、グリーン車の特急料金が返金されてきました。
贅沢三昧のつもりが、まさかのお得旅に大変身。台風のハプニングが、結果的に嬉しいサプライズになりました。
台風時の鉄道旅で覚えておきたいこと
払い戻しのルール 特急・新幹線は、運転見合わせや目的地まで到達できなかった場合に、特急料金・グリーン料金が払い戻されます。慌てずに駅窓口へ相談してください。 今回も、こちらから何か手続きをしたわけではなく、あとから返金されてきました。
振替輸送を活用する 運転見合わせのときは、他の路線へ振替乗車できることがあります。今回の名鉄への乗り換えもその一例です。並行する私鉄がある区間では、選択肢を知っておくと動けます。
そもそも、進路から逃げる判断も選択肢 前日に金沢で「東京行きをやめる」と決めたのが、結果的に一番効きました。台風が来る方向へ進むより、離れる方向へ予定を組み替えるほうが確実です。
まとめ|ハプニングも笑いに変える夏旅
| 乗車 | 内容 |
|---|---|
| はくたか560号 グランクラス | 金沢10:58→富山11:20(22分・飲料軽食なし) |
| 特急ひだ グリーン車 | 富山・高山 → 岐阜で運転見合わせ |
| 名鉄 | 岐阜 → 名古屋(まさかのボーナス乗車) |
結果:グリーン車代金が返金されてお得旅に。
台風でのハプニングが、結果的に忘れられない夏旅になりました。予定変更も旅の醍醐味です。
その後の話
このとき「22分・飲料軽食なし」で終わったグランクラスには、翌2025年の夏、盛岡から東京まで2時間15分、今度はフルサービスで乗ることができました。
おしぼりから始まり、スパークリングワイン、青森りんごとナッツ、パウンドケーキ——このときに体験できなかったものが、すべて揃っていました。1年越しの宿題を片付けた形です。


